「キング・オブ・フォレスト」

BRUNCHや、他のインテリアショップでも多く取り扱っている木、「オーク」。

ヨーロッパでは「キング・オブ・フォレスト」と呼ばれているように、人々の暮らしに馴染みのある木の種類です。

BRUNCHでも不動の人気を誇る木の種類、「ナラ」や「ホワイトオーク」も、数百種類あるオークのうちのひとつです。

オークと聞くと、家具や床材の他にウィスキーやワインをイメージされる方も多いのではないでしょうか。


◆これからの時期、より一層美味しくいただけるワインやウィスキー。
オークの樽の香りを感じながらゆっくりと堪能したいですね。◆

年々価格が高騰しているホワイトークは、実はウィスキーやワインの熟成に使う樽の原料でもあります。

オークの中でもホワイトオークは、ウィスキーの色と香りに影響を与えるポリフェノールを多く含みます。

また、同じオークの種類で日本で採れるものに「ミズナラ」という木の種類もあります。

ミズナラの樽で熟成されたウィスキーは伽羅(ウッディーで繊細な香り)や白壇のような香木のような風味となります。

日本ならではの芳香を持つウィスキーとして海外からも人気なんだそうですよ。

ちなみに家具としての「ナラ」と言えば、国内産のミズナラかロシア産のナラの事をさします。


◆北海道産ミズナラで製作したダイニングテーブル◆

ミズナラで特に有名なのは北海道産のものなのですが、寒さが厳しい環境に耐えて育つ為、きめ細やかで目の詰った木肌を持ち高度が高いのが特徴です。

別名「Japanese Ork」とも呼ばれ、主に高級家具の材料として愛されてきました。

BRUNCHにも、上質な北海道産ミズナラやロシア産のナラを使用した家具が沢山あります。

例えばこちら。

〈CA-0102〉コンソールキャビネット

北海道産ミズナラの繊細な木目が美しいコンソールキャビネット。

細かな部分の作りが丁寧で、一生大切に使い続けたくなるクオリティの高さが魅力です。

また、引き出しには湿気を防ぎ中身を守る会津桐の最高級の柾目材を使用しています。

湿気に強く防臭効果もあり、紙類や大切な布製品を保管するのにぴったりですね。

また、こちらのチェア達もミズナラやロシア産の上質なナラ材を使用した家具です。
〈CH-0025〉ダイニングチェア

〈CH-0032〉ダイニングチェア

〈CH-0130〉ダイニングチェア

〈CH-0172〉カウンターチェア

BRUNCHでは他にも、数十種類のチェアや収納家具が上質なナラ材でご注文頂けます。

これらの上質なナラ材は、近年伐採が規制されたり、生産量の減少、輸入数の規制のため数が少なく稀少なものとなってきています。

年々価格が高騰してきていますが、これからはより価格が高くなることもあるかもしれません。

ご注文は今のうちに。

数少ない資源に感謝しながら、大切に大切に使用していきたいですね。

節図鑑

皆様、木の節はお好きですか?

私がお客様とお話ししている限りでは家具の材料に関しては節無しの方が人気が高いようです。
実際、ほとんどの家具は大きな節は入らない材料をセレクトして製作しています。やはり、節無し派の方が多数だからですね。
木と言う暖かみのある材料を使用しつつも、ある程度洗練された印象のお部屋にされたい方が多いのだと思うのですが、節が入る事により素朴さ、木らしさといった要素が増しますので、そういった印象がお好きな方にはもってこいの素材だと思います。

基本的には、一つの家具のデザインで節有りの材料・節無しの材料を選んで頂くという事も出来ませんので、ご自由にお選びくださいとも行かないのですが、商品によって設定されていますので、節がお好きな方はぜひ商品ページから探してみてください。
節有り材を使用している家具の場合は商品タイトルに「節」と記載がある事が多いですので探して頂きやすいかと思います。

さて、「節」といってもその形状などは様々です。
過去にもこのblogでご紹介していますが、「生き節」や「死に節」といった大きな区分けもありますし、同じ生き節でももちろん一本一本の木でそのデザインは様々です。
という事で店内のあちらこちらから節を探して参りましたので、その写真をご紹介します。

こちらはブラックウォールナット材の節。
この投稿の最初にアップしているものもブラックウォールナット材です。
節有り材で家具をご注文頂く際に最も多く選ばれているのですが、もともと色濃く黒い色味の材料なので、節が目立ちすぎないという事で、もともと節有り材をお考えでない方でも受け入れやすいのだと思います。

こちらは死に節のウォールナットブックマッチテーブルです。
この節は窪んでいる箇所もありますが、このテーブルの場合はご希望により、そのままにしたり、埋めて平らに変更したりと節にこだわって頂く事が可能です。

こちらのテーブルはTA-0549 ダイニングテーブル
節をふんだんに使用して製作します。


材料はホワイトオーク材。
ホワイトオークの場合は例えばこういったデザインの節になります。

これはTA-0010 ダイニングテーブルの一箇所です。
別に節は見えませんが・・・、

実はテーブルの裏側に節がありました!
基本的に節無し材を使用する家具でも裏側などの見えない箇所には節がある場合もあります。
お持ちの家具の裏側にももしかすると隠れているかもしれません?

個人的には節は好きなので、もっとお客様に魅力を伝えられればと思っているのですが、現状、節有り材を使用した家具はそこまで多くありません。
すこしずつ増やしていきたいと思いますので、節ファンの方は少々お待ち下さい。
一応、特注で節無し材の商品を節有りにできる事もございますので、今家具をお探しの方で節にこだわりたい方は、念のためスタッフまでお問い合わせ下さい。
ご連絡お待ちしております!

木と生き物の関係

先日公園を散策していると、たくさんのドングリが落ちていました。

「ドングリ」とはブナ科、特にカシやナラといったコナラ属の実の総称だそうです。たしかにいろいろな形がありますよね。
さてドングリと聞いて想像する動物はリスではないでしょうか。
そこでふと思ったのが、
「リスがドングリを食べすぎると木がなくなってしまうのでは、、」という疑問です。
ということで、今回は木と生き物の関係について紹介します。

■「ナラ」「リス」

リスはドングリなどの食料を地中や木の葉の下に隠す習性があります。
これは越冬のための貯蓄が目的ということですが、
なんとリスはドングリの隠し場所を忘れてしまい、
食べ忘れることがとても多いそうです。

なんともかわいらしいですが、この食べ忘れのおかげで
残ったドングリがいずれ発芽して木になっていきます。

ただリスはとても頭がいいと言われているので
もしかしたら次世代のために、あえて残しているのかもしれませんね。

岡山県の七色樫の木。
四季を通じて7回も葉の色が変化することから、七色樫、虹の木と呼ばれています。もしかしたらこの木もリスが食べ忘れたおかげで大きくなったのかもしれません。

ちなみにリスは1年に(なんと!)20cmほど前歯が伸びるため、
ドングリなど硬いものを食べることで長さを調整しているそうです。

またリスが食べた松ぼっくりは、形がエビフライそっくりと話題になっています。残念ながら写真は掲載できませんが、ご興味のある方は検索してみてください。

■「サクラ」「アリ」

BRUNCHでもサクラの木を育てています。
今年で3年目、まだ花は咲いていませんが、随分と大きくなりました。
綺麗な花を咲かせてくれる日を楽しみにしているのですが、
春になると毛虫がつき大変です、、。

サクラは毛虫に葉っぱを食い荒らされると、
新芽が変色したり花が咲かなくなってしまいます。

その対抗策として、サクラは葉の根元あたりから
蜜線と呼ばれる糖分を含んだ液を出します。

するとこの蜜を目当てにアリが集まり、
サクラの天敵の毛虫を駆除してくれます。

サクラはアリに蜜をあげ、アリはその代わりに天敵の毛虫を駆除する。
サクラは自衛できない代わりに他の生き物に守ってもらっているわけですね。

■「木」「キノコ」

「木の子」と書くように、木と深いかかわりを持つキノコ。
「木」と「キノコ」は共生関係にあり、木はキノコの菌糸体を利用して
単体では集められない量のリンや水分などをもらい、
代わりにキノコの栄養分のデンプンを与え共生を計っています。
一説ではキノコが付いている木とついていない木では
集められる栄養分に2倍ほどの差が出るとか。
キノコと共生した方がより大きく成長できるようです。

ちなみにキノコには好みの木があります。
たとえば舞茸はミズナラ、エノキはクルミを好んで共生しています。


舞茸のおかげ(?)で大きく育ったミズナラの一枚板。

このように、木はいろいろな生き物と関わりあって成長していきます。
そして家具に形を変えた木をこれから支えるのは私たち人間です。
家具に愛着を持って大切にしていきたいですね。

さて、今回はこの辺りで。
次回をお楽しみに。

インテリアの歴史 ~古代編~

皆様こんにちは。
国産無垢材家具のBRUNCHです。

秋も深まってきた今日この頃、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。
東北や北陸の方では、丁度紅葉が見ごろのようです。
最近は晴れた日がなんだか貴重な感じですが、すっきりとした秋晴れの日にゆっくりと紅葉を眺めながら散歩したいものです。

さて、今回の木と学ぶでは、「インテリアの歴史」について学んでみたいと思います。
今回は「古代」編です。

 

・古代エジプト時代

古代エジプト時代は、神殿や墳墓は石材で建築され、柱をパピルスやロータスなどの植物で装飾しました。
家具類はその中で支配階級の人々のための、権威の象徴として扱われました。
材質は主に木製で、金箔がはられたり豪華な彫刻が施されるなど、まさに権威の象徴でした。
しかしこの時はまだ、いわゆるインテリアというものは一般の人々には広まっていませんでした。

 

・古代ギリシア時代

古代ギリシア時代の建築は、有名なパルテノン神殿にみられるような調和のとれたプロポーションで構成されました。
家具もそれに倣い、華美すぎる装飾の無い、シンプルで実用的なものが多かったようです。
とはいっても、合理的な生活のために家具自体少なく、婦人用の小椅子や食事と休憩を兼ねた寝台など、生活に合わせた実用的で簡素なものが多かったようです。

 

・古代ローマ時代

古代ローマ時代になると、れんが造や石造に、コンクリート技術のアーチ・ヴォルト・ドームによる大規模な建築構造を用いた変化に富んだ内部空間が作られ始めました。
そしてそれに呼応するかのように、家具もギリシア時代より次第に装飾の度合いを強め、動物の彫刻などの装飾性が付加されていきました。
この頃にはだいぶ一般の人々の間にも家具というものが浸透してきており、特にレクタスという寝椅子は家庭の最も高級な家具とされ、横になっての会食に使われていたりしたそうです。

 

「古代」のインテリアの歴史は以上です。
こうして見てみると、家具やインテリアの歴史は、その時代ごとの「建築」や「建築様式」にかなり強い影響を受けていることがわかります。
さらにいうと、その時代ごとの人々のものの考え方や、身分などの存在を表すものとして、家具が使われていたようにも見えます。

今は普通に私たちの生活の一部として馴染んでいる家具ですが、その成り立ちについて少し調べてみると、とても興味深い発見があります。

次は「中世」のインテリアの歴史について触れてみたいと思います。

それでは今回はこんなところで。

 

1/fゆらぎ

「1/fゆらぎ」ってご存知ですか?
「規則的」なものと「不規則」なものが調和した状態。
波の音。森の葉が揺れる音。小鳥のさえずり。ろうそくの炎。

「規則」と「不規則」が調和したとき、
私たちはとても心地よく“癒し”を感じる事が出来るそうです。

木目にも1/fゆらぎを感じ、安らぐことが出来るんです。

例えば自然な木肌や細かい凸凹を生かした、
日本家屋は非常に理想的な1/fゆらぎを持っているといえるそうです。

木目・凸凹を感じられるチーク古材は、
“癒しの家具”になるでしょうね。

そのゆらぎとは、ものの予測のできない空間的、
時間的変化や動きが、部分的に不規則が様子。
ゆらぎは、世の存在するすべてのもに表れるそうです。

1/fゆらぎが発生するメカニズムは、
はっきりと解明されてないそうですが、
自然界に非常に普遍的に見られる現象で、
ものの集団の動き方の根本法則のようなもの。
生体のリズムと同じ。という事は分かっているそうです。

とても奥深いものですが、
私たちが知らずのうちに1/fゆらぎに触れ、
癒されるのは事実ですよね。

木材の家具が暮らしの中心にあれば、
ふと疲れた時にそっと寄り添い、
私たちに1/fゆらぎを与え、癒してくれる。
そんな日々が過ごせたらとても素敵な事だと思いませんか?

では、また次回。

歴史的巨大木造建築 出雲大社

10月、日本中の神々は島根県の出雲大社にお集まりになり、人々のご縁をお決めになります。
全国各地の神様がお留守になるので10月の事を「神無月」と呼ぶんですね。

そんな八百万の神々がお集まりになる出雲大社は、日本最古の神社のひとつであり、当時では(今でも)考えられないほどの巨大木造建築物ということをご存知ですか?

今回は出雲大社の歴史と、木造建築物としての側面を調べてみました。

■正式名称:出雲大社(いずもおおやしろ)

こちらは御本殿ではなく拝殿です。
約1トンのしめ縄が飾られているこちらの拝殿でも、かなりの大きさがありますが、「天下無双の大廈(たいか)」と称えられる御本殿はさらに大きく国宝です。
一般の参拝客は手前の門までしか入れず、お正月のわずかな期間に門より先に入れるらしいですが、それより間近に寄ることはできません。
御本殿の高さは約24m、大屋根の総面積は180坪という破格のサイズであり、高さで例えると8階建てのビル、面積は25mプール2つ分に相当する。

創建は遥か神代の時代に遡り、正確なところは不明。
お祀りされている大国主大神様が皇室の御先祖にあたる天照大御神様に「国譲り」された頃、というちょっと想像できないくらいの遥か昔です。

 

※真横から撮られた御本殿

平成の大遷宮という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
2013年に行われた出雲大社の遷宮は大変話題となりました。
それもそのはず、この神様のお引越しは60~70年に一度しか行われない大変貴重なタイミングだったからです。

同じく話題になった伊勢神宮の式年遷宮は20年に一度ですのでまだ次回がありますが、出雲大社の遷宮を逃した私に次回はなさそうです。
また伊勢神宮は左右の敷地に交互に社殿を造宮(新しく社殿を建てる)するのに対し、出雲大社は修繕のみ。これには巨大な社殿ゆえの理由があるのです。

 

<巨大ゆえの苦悩>

出雲大社もかつては造宮による遷宮を行ってきました。
しかし、1744年の造宮を最後に修繕遷宮に切り代わり、この度の2013年を含めた4度の遷宮は修繕のみに留まっています。

それは何故か。
その理由は驚く事に「森林資源の枯渇」。

ご存じの通り、日本は古来から木材資源とともにある国ですし、豊富な森が日本各地に存在します。
しかし、出雲大社ほどの巨大建造物を定期的に建て替えるとなると、想像を絶する量と大きさの木材が必要となるのです。
出土した柱でいくと、直径1.35mの巨木を3本束ね、ひとつの柱として使用していたようで、このサイズは天然の樹で樹齢約300~400年、植林でも200年ものと考えられます。
これだけの材木が少なくとも柱1本作るのに3本必要で、梁やその他の部材の事も考えると現代ではもちろん、森林が豊富な過去であっても相当に苦労があったようです。

その証拠に平安時代末期(約1000年前)に出雲大社近くの稲佐の浜に、全長30m・直径2.1mの巨木など100本あまりが漂着し、それを出雲大社造営の用材としましたが、それでも「ヤバイ足りない!」という事態が発生した記録が残されているそうです。

加えて現在の御本殿のひとつ前の造宮の際、それから現在の御本殿の造宮の際も材木が足りなくなり、苦肉の策として霊山のご神木を使用させていただいた経緯もあるそう。
しかし、このような対応が長続きするはずもなく、現在の修繕遷宮の形に落ち着いたのです。

<未来への取り組み>

もちろん、将来の遷宮のために長期的な取り組みもなされています。

広島県三次市では檜の植林が行われ、1ヘクタールあたり300本を目安、総本数600本~900本の植林を予定しています。
しかしこれでも本殿屋根に必要な檜皮の1割にも満たない。
さらに初回採集は100年後を予定してるので、次回の遷宮には間に合わない計算となり、今後未来を見据えた施策が必要とされているのです。

このように出雲大社という歴史的建造物を守り続けるため、気の遠くなるような時間と労力が費やされています。
出雲大社を訪れる機会がありましたら、この何百年、何千年と続く長い物語を思い出してみると、また違った見え方ができるかもしれません。

調べていくうちに今回だけでは書ききれなかった事がたくさんありますので、そのうちまた続きを書きたいと思います。

それでは、また。

竹について

皆様こんにちは。
目黒、千葉船橋、横浜港北で無垢材家具を中心に取り扱っております、インテリアショップBRUNCHです。

朝晩が冷え込む季節になってきましたね。
先日、個人的にベトナムへ遊びに行ってきました。
ベトナムは一年を通してそれほど気温が下がらない熱帯地方なので、9月下旬でも日本の猛暑日に匹敵する暑さでした。

ベトナムで最も親しまれている木の一つ。それは「竹」です。
国樹に定められている程、竹はベトナムの生活に根付いています。
行商人の持つ天秤や生活用具、楽器、家具、小船まで竹で作られ、もちろん現在もそれらは使用されています。
少数民族の高床式の家にも、竹が使われることがあるそうです。竹を利用した家は風通しが良く、熱帯の気候に適していると言われています。
ちなみに日本の伝統家屋にも竹が用いられていることは多く、竹を土壁の芯に塗り込めて作ることで、寒暖差や湿気などを調整する等、日本の気候に適した働きをしてくれます。
また、ベトナムでも日本と同様、タケノコがよく食べられているそうです。なんだか親近感がわきますね!

竹は日本人にとっても親しみ深い木といえますが、他の木々とは見た目も性質も大分異なります。
そこで、今回は竹という木について調べてみました。

一言で「竹」といっても、厳密に言うとその種類は日本国内だけでも約600種類ともいわれており、世界ではさらにその倍の種類があります。

日本のものでは「マダケ(真竹・苦竹)」「モウソウチク(孟宗竹)」「ハチク(淡竹)」などの名前は一度くらい耳にしたことがあるのではないでしょうか。

【モウソウチク】

 

【マダケ】

 

【ハチク】

 

その種類の多さにも驚きですが、もう一点、驚くべきはその凄まじい成長スピードです。
「破竹の勢い」という言葉からもわかる通り、竹の成長は非常に早く、24時間にマダケで121cm、モウソウチクで119cm伸びたという記録があります。すごい早さですね!
ちなみに竹は上には伸びていきますが、樹木で幹に当たる部分「竹稈(ちくかん)」の大きさはそれほど変化しません。
この竹稈が太いものほど寿命が長いといわれています。

種類や用途によって異なりますが、竹材として利用する場合は成長しはじめてから3年以上経った竹を使います。
乾燥させた竹の稈は非常に強度が高い一方で、通常の木材にはない弾力性やしなやかさから細工が容易であることから、バネ性の必要な製品の素材として、古来から広く利用されてきました。

状況に応じ、そのまま、また、割って細い板状にして使用されたり、横からつぶしてロープのように使用されることもあります。
さらに細い棒状にしたものは「竹ひご」と呼ばれ、ざるやカゴなどの竹細工製品に用いられています。
その他にも火であぶって乾燥させたものや、炭化させたものまで、用途によって様々な使い方をされています。

【篳篥(ひちりき)】

 

このように多くの場面で人々の生活に根付く竹ですが、その開花した姿を見たことがあるという方はなかなかいないのではないでしょうか。
こちらが竹の花です。

ちょっと地味な印象ですが、この姿を見るのはとても貴重な機会。
というのも、竹の開花周期は一般にはおおよそ60年から120年周期と言われているんです!気が遠くなるような年数ですね。
日本のモウソウチクの例では、種をまいてから67年後に一斉に開花した例が2例記録されています。
その花の咲き方も独特で、一斉に開花した後、なんと竹林ごと枯死してしまうのだそうです。
その理由は、竹林の竹は全て地下茎でつながっており、竹林の竹全てが「同じ一つの竹」であるため。
多くの場合、春先に地下茎が衰えはじめ、開花後3ヶ月から半年くらいのうちに、地上茎が褐色になって立ち枯れます。
その病的な咲き方から、「開花病」「十年枯病」などと呼ばれたり、「竹の開花は不吉の前兆」という言い伝えが各地に残ったのだとか。
しかし、これは竹がその天寿を全うしたという事。
花が咲いた後竹林が枯れてしまっても、わずかに残った地下茎や茎の根元の潜伏芽から、小さな笹状のものが発達して再生することが多いのだそうです。
命は巡り、また新たな竹が生まれていく。自然の摂理ですが、なんだかドラマチックに感じます。

それでは今週はこの辺で。
次回もお楽しみに!

コーヒーの木について

みなさま、こんにちは。

無垢材家具を扱っているインテリアショップBRUNCHです。
目黒通りに5店舗と専門修理工房、千葉の船橋に1店舗、横浜の港北区に1店舗ございます。

各店さまざまなインテリアイメージで店内をコーディネートしております。

無垢材家具をお探しの方はどうぞBRUNCH各店へお越しください。スタッフ一同お待ちしております。

ところでみなさま、コーヒーは好きですか?

私は一日3杯以上飲んでいます。

仕事の合間、休日問わず暇さえあれば飲んでしまいます。

それだけ中毒性の高い飲み物ですが、よくコーヒー豆は目にしますが、コーヒーの木は知らないなと思いましたので今回はコーヒーの木について勉強してみました。

コーヒーの木はアカネ科の常緑樹です。産地の気象条件によって異なりますが、種を蒔いてから約6~9か月後の元気に育った苗木が農園へ移植され、その後3~5年で成木になり、ジャスミンのような香りのする白い小さな花を咲かせます。

わずか3日で散った花をはおよそ8ヶ月後にコーヒーチェリーと呼ばれる赤い実をつけ、このコーヒーチェリーの中に入っている種子がコーヒー豆になります。

【コーヒーの木の種類】
①アラビカ種
②ロブスタ種
③リベリカ種

コーヒーの木はこちらの3種類になります。

①アラビカ種
世界の多くの国で生産されており、コーヒーのおよそ3分の2がアラビカ種です。エチオピアが原産地といわれてまして
高地で栽培され気象条件や病害虫の影響を受けやすい品種です。近年では耐病性や生産性の向上などを目指した品種改良が
増えており交配品種(ティピカ、ブルボン、カトゥーラ、ムンドノーボ、カトゥアイ、アマレロ)も増えています。

②ロブスタ種
低地でも栽培され病害虫の影響を受けづらい品種です。19世紀にコンゴの奥地で発見されたのが始まりと言われています。

③リベリカ種
西アフリカが原産の品種です。ごく一部の地域でしか栽培されておらず、栽培地域内だけで消費されています。

それではどこでコーヒーが栽培されているのでしょうか?

コーヒーの栽培には一年中温暖で適度の降雨量がある地域が適しており、主な産地は赤道を挟んで北緯25度・南緯25度の間の
通称「コーヒーベルト」と呼ばれる熱帯地域です。

せっかくなのでコーヒーの代表的な生産国とコーヒーの風味の特徴についてご紹介したいと思います。

①アフリカ大陸産
イエメン/エチオピア:【モカ】優雅な香りと独特な柔らかい酸味が特徴です
・タンザニア:【キリマンジャロ】強い酸味と上品な風味、豊かなコクを持つバランスの良い味わいです

②アジア・太平洋産
インドネシア:【マンデリン】スマトラ島産はマンデリンと呼ばれ、深いコクが特徴です。ジャワ島産はロブスタと呼ばれ、独特な苦みを持っています。
ハワイ:【ハワイコナ】ハワイ島のコナ地方で栽培されるコーヒー豆は良質な酸味とフルーティー&フレッシュな香りを持つ濃厚な味わいです。

③南米産
グアテマラ:【グアテマラ】良質な酸味、甘い香りに豊潤な風味でブレンドすると香りが豊かになります。
コロンビア:【コロンビア】世界で有数の生産量を誇るコロンビアは国土のほとんどが山岳高原地帯。バランスの良い味わいでマイルドなコーヒーです。
ジャマイカ:【ブルーマウンテン】ジャマイカの最高峰、ブルーマウンテン山麓で栽培される世界の最高級品種。柔らかな口当たりが絶品で、コーヒーの王様と呼ばれています。
ブラジル:【サントス】世界第一位のコーヒー生産国で、まろやかでソフトな風味が幅広く好まれ、どんな豆とブレンドしても相性がいいです。

コーヒーの木は飲み物だけでなく、観葉植物としてもあります。観葉植物は花を楽しむものは少ないですが、コーヒーは花を楽しめる観葉植物です。しかも一度開花させれば翌年も咲く可能性が高いので、長い間楽しむことができます。

いかがでしたでしょうか。

観葉植物を置いてコーヒーの木を眺めながら、BRUNCHの家具で美味しいコーヒーを飲んでみる生活はいかがですか。

それでは今回はこのへんで。

旭川の家具に触れてみよう

こんにちは。
インテリアショップBRUNCHです。

BRUNCHはメイドインジャパンの無垢材家具にこだわって商品を取り扱っております。

日本には有名な家具産地が何か所もあります。

北は北海道の旭川から、南は九州の大川まで…BRUNCHの家具はそれぞれの家具工場でつくられています。

そんな家具の産地として知られる旭川に、先日遊びに行ってきました。

東京も秋めいてきましたが、北海道はすっかり秋。
朝晩は長袖でも肌寒く、田畑や木々は少しづつ色付きはじめていました。

北海道旅行で訪れる方も多い旭川の玄関口・旭川空港と旭川駅では、家具の産地としての片鱗に触れることができます。

今回は旭川空港に設置されている旭川家具の一部をご紹介します。


旭川空港

 

旭川空港の出発/到着ロビーやホールディングルームには、木製の椅子やベンチがところどころに並びます。

どれも優しい座り心地。木のぬくもりが感じられ、とても癒されます。

フレームにアッシュ材を使用しているこのパーソナルチェアは、身長150~180cmまでさまざまな体型の人に対応可能なサイズ調節型!

座面を手前に引くと、奥行きと高さを5段階にアジャストできるという優れものです。

性別や年齢、体型の違いに柔軟に対応した「みんなにやさしい椅子」を目指してつくられています。

空港という混雑する場所ながら、自分にぴったりの椅子でゆったりと寛ぎながら待ち時間を過ごせます。

そしてこちらは北海道産のナラ材を使用した「幸せの椅子」。

赤ちゃん連れの家族や荷物をたくさん持った高齢者が使いやすいように、と旭川市工芸センターが考案、旭川家具工業協同組合により製作されました。

乳児が寝返りをうったり、つかまり立ちをしても安心して一緒に座れるデザインです。美しい曲線のフレームはとても優しい手触り。

一度は試してみたいとても素敵な椅子です。

また、旭川市内のさまざまな建物や施設には木の家具、旭川の家具がたくさん設置されています。建物の内装も北海道らしく木をふんだんに使用しているものが多いです。

立ち寄った際には、家具の産地としての旭川、北海道の雄大な自然を活かした旭川のものづくりにも注目してみると面白いと思います。

 

最後に、BRUNCHで取り扱っている旭川家具を一部ご紹介。

CH-0298 スクエアスツール

CH-0299 ラウンドスツール

CH-0126 ダイニングチェア
CH-0127 ダイニングチェア

CH-0123 ダイニングチェア

CH-0208 チェア

 

どれもシンプルで美しいです。是非、BRUNCHの店頭でお試しください。

それでは、今週はこの辺で…。

 

*このブログでは以前にも旭川家具のことを取り上げています。併せてご覧ください。

旭川家具の歴史については ↓ こちら。

『旭川』

旭川で取り組む「君の椅子」プロジェクトについては ↓ こちら。

「君の椅子」プロジェクト

タイ王国とチーク材と働き者の象たち。

みなさま、こんにちは。
”木の家具を暮らす”無垢材にこだわった家具を取り揃えるBRUNCHです。

 

夏も終わりすっかり秋の風が吹いてさわやかですね。

私事ですが、先日お休みを頂いてタイ王国に行ってきました。


*ワット・ポー寺院の寝釈迦仏

 

 

今回行ったのはバンコク市内と郊外でしたが、北のタイでは家具でも使用されるチーク材が原産地なんです。

昔のタイの北部ではチークの木が豊富で、水やシロアリにも強く、家や家具も丈夫で長く保てるチーク材は、生活に欠かせない材木でした。


*チークで作られたダイニングセット

インドのチークを伐採しつくした西欧の業者たちが目を付けたのが、1840年頃の植民地時代のタイです。英国の業者たちはチーク材をこぞって伐採を始めました。

タイのチークは人気が高く、主に船の甲板として使用されました。船を多く製作していたこの時代に大きな利益をもたらしたチーク材は、やがて取り過ぎによる資源の減少、過度の伐採による水害なども起こり1989年にタイ政府により伐採禁止となりました。


*ワット・ポー寺院に描かれている仏教画。
白い象は仏教と深い関わり大切にされています。

その頃活躍したのが象たち。

伐採の全盛期には10万頭も飼育され木材を運んだり、伐採したりと色々な役目をし働いていました。

 

 

しかし伐採の禁止にともない働く象も減少していきました。また環境破壊により野生の象も減っていき、象を大切にするタイ王国では各地にエレファントキャンプを設けて象の保護や、観光産業として象たちを守ってきました。


*エレファントキャンプの象乗り体験の象使いと象たち

今では観光業として人を楽しませている象たち。

わたしもこの旅で普段ではなかなか触れる事の出来ない象に触れとても感動しました。


*写真撮影を待つ子象たち

 

象使いの言う事をよく聞き、子象の頃からしっかりとした訓練を受けている象たち。今でも働き者の彼らに頭が下がります。

 

 

今では、天然のチーク材が自生するのは「インド」「ラオス」「ミャンマー」「タイ」の4カ国のみ。※伐採を認められているのはミャンマーのみ。

 

木材として使用できる大きさになるまでおよそ60年〜70年ほどかかると言われているチーク材。国が保護し安定したチーク林となるのはまだまだ時間がかかる仕事です。

 

 

材として優秀なチーク材でもBRUNCHでは製作可能な家具もあります。

今取れた木ではなく大昔に伐採したチーク材たちです。

もしかしたら象たちの活躍もあったのかもしれません。

 

ではまた来週。