タイ王国とチーク材と働き者の象たち。

みなさま、こんにちは。
”木の家具を暮らす”無垢材にこだわった家具を取り揃えるBRUNCHです。

 

夏も終わりすっかり秋の風が吹いてさわやかですね。

私事ですが、先日お休みを頂いてタイ王国に行ってきました。


*ワット・ポー寺院の寝釈迦仏

 

 

今回行ったのはバンコク市内と郊外でしたが、北のタイでは家具でも使用されるチーク材が原産地なんです。

昔のタイの北部ではチークの木が豊富で、水やシロアリにも強く、家や家具も丈夫で長く保てるチーク材は、生活に欠かせない材木でした。


*チークで作られたダイニングセット

インドのチークを伐採しつくした西欧の業者たちが目を付けたのが、1840年頃の植民地時代のタイです。英国の業者たちはチーク材をこぞって伐採を始めました。

タイのチークは人気が高く、主に船の甲板として使用されました。船を多く製作していたこの時代に大きな利益をもたらしたチーク材は、やがて取り過ぎによる資源の減少、過度の伐採による水害なども起こり1989年にタイ政府により伐採禁止となりました。


*ワット・ポー寺院に描かれている仏教画。
白い象は仏教と深い関わり大切にされています。

その頃活躍したのが象たち。

伐採の全盛期には10万頭も飼育され木材を運んだり、伐採したりと色々な役目をし働いていました。

 

 

しかし伐採の禁止にともない働く象も減少していきました。また環境破壊により野生の象も減っていき、象を大切にするタイ王国では各地にエレファントキャンプを設けて象の保護や、観光産業として象たちを守ってきました。


*エレファントキャンプの象乗り体験の象使いと象たち

今では観光業として人を楽しませている象たち。

わたしもこの旅で普段ではなかなか触れる事の出来ない象に触れとても感動しました。


*写真撮影を待つ子象たち

 

象使いの言う事をよく聞き、子象の頃からしっかりとした訓練を受けている象たち。今でも働き者の彼らに頭が下がります。

 

 

今では、天然のチーク材が自生するのは「インド」「ラオス」「ミャンマー」「タイ」の4カ国のみ。※伐採を認められているのはミャンマーのみ。

 

木材として使用できる大きさになるまでおよそ60年〜70年ほどかかると言われているチーク材。国が保護し安定したチーク林となるのはまだまだ時間がかかる仕事です。

 

 

材として優秀なチーク材でもBRUNCHでは製作可能な家具もあります。

今取れた木ではなく大昔に伐採したチーク材たちです。

もしかしたら象たちの活躍もあったのかもしれません。

 

ではまた来週。