みなさま、こんにちは。
無垢材家具を扱っているBRUNCHです。
家具を探すときにデザインの他にも樹種、木目も大事な判断材料になりますよね。
実は家具以外にも樹種、木目を判断材料にするものがございます。
それは楽器です。
そこで今回は楽器と木の関係についてご紹介いたします。
ギター、ピアノ、バイオリン、琴、三味線、太鼓など楽器には木を使っているものが多いですよね。
なぜプラスチックなど人工的に作られたものを使用せず木材を使用しているのでしょうか?
そこにはいくつかの理由があります。
①楽器が生まれたときにはプラスチックが存在していなかった
②見た目が美しいというデザイン的な観点から
③加工がしやすいから
④軽い割りに強く、小さな力で大きな音を出すことができるから
以上のようにいくつかの理由があるのですが、一番大きな理由は④の音の効果がもっとも大きいとされております。
木は樹種によって音は変わりますし、また木は適度な振動吸収性を持っていることから木独特のやわらかい音を出すと言われています。実際にこの音を人工的に作り出すのは難しいとされているのです。
みなさんが聴きなれているギターやピアノのあのやさしく、耳なじみする音は木によって生まれていると考えても言い過ぎではないのです。
このように楽器にとって木は大変重要な役割を担っていますし、楽器に適していると言えます。
無垢材家具でも木の種類によって表情や強度が違うように、楽器にも同じことが言えますが、楽器の場合は音が大事なので同じ楽器で音が違えばそれは問題になります。
ですので木の種類の長所短所を把握して丁寧に作る必要があります。
それでは楽器に使われている木の種類をご紹介しようと思いますが、数が多いことから今回はエレキギターに絞ってご紹介いたします。
ギターはいくつかのパートで組み合わされています。
①ボディ:音を奏でる一番重要な部分です。木の種類によって音・デザインが変わってきます。
②ネック:弦が張られている部分です。ボディに比べて薄く、細く、長く加工されます。弦を引っ張ているため強度が必要になってきます。
③指板:正確な音程を奏でるために必要なフレットと呼ばれる金属が打ち込まれている部分です。フレットがグラついたり、弦がこすれて痛まないようネック同様に強度が求められます。
それではまずボディの木の種類からご紹介いたします。
【ボディ】
■メープル
音はアタック感があり、しっかりと芯の通ったサウンドが特徴です。木材としては重く堅いので、加工が大変なためメープルだけでボディを構成することはありません。他の材と組み合わせて作るのが一般的です。
■マホガニー
音は丸く柔らかい、温かみのあるサウンドが特徴的です。木材としては無垢材家具では高級家具として有名な木材ですが、比較的軽量で柔らかく加工性に優れた材です。レスポールやSGのギブソン系のエレキギターのボディに使用しています。
■アルダー
音は中音域の特性が強く、中音域に粘りのあるサウンドを奏でます。木材としましてはバスウッドと比較すると重く、若干固めです。
■バスウッド
音はフラットで素直です。木材としては柔らかく加工がしやすいです。また安価なため初心者用に向いています。しかし安いからと言って音が悪いわけではありません。
■ホワイトアッシュ
音はアタックが強く、硬めのメリハリのきいたサウンドが特徴です。木材としては堅く重量のある木材で、音響的にも癖が強いです。また木目が強いのでクセの強い見た目になります。
続いてネックです。
【ネック】
■メイプル
強度が強いためもっとも人気の高い材です。強度・見た目・サウンドとネックに求められる要素をすべて兼ね備えた材です。
■マホガニー
メイプルほどの強度はありませんが乾燥されたものは狂いが少なく安定しています。メイプル同様ネックには大変人気の高い材です。
■ウェンジ
独特の表情を持った木材で、強度が高く、非常に硬い材なので加工が難しいとされています。硬い材なためネックには大変人気があります。続いて指板です。
【指板】
■ローズウッド
ギターの指板としてはもっともポピュラーな材で、指板の材の中ではもっとも柔らかい材になります。そのため音は比較的柔らかく暖かいサウンドが特徴です。
■エボニー
もっとも高級な材になります。和名では黒檀と呼ばれ知っている方も多いのではないでしょうか?とにかく硬くこの3種類の中で最も硬い材になります。音はメイプルよりも立ち上がりが良く、高音も低音もハッキリしているのが特徴です。
■メイプル
キレイな白色なので汚れが目立つことからネックと一緒に塗装されるのが一般的です。ただついた汚れも味になるので好んで使われる方も多いです。音は立ち上がりが良く、アタック音のはっきりした硬めの音が特徴です。
以上ですが、いかがでしたでしょうか?
木の良さをうまく組み合わせて音の変化を作り出すギターですが、家具好きな人にもちょっと興味がある内容ではございませんか?
これを機会にギターを見に行って、何の材を使っているか探してみるのも面白いと思います。
それでは今回はこのへんで。