お正月に欠かせない祝い箸

明けましておめでとうございます。
本年もBRUNCHをよろしくお願いいたします。
新年は、1月7日(木)より通常営業いたします。

さて、お正月を彩るお節料理には、それぞれ意味が込められているのは皆さんご存知だと思いますが、それを頂くお箸にも意味があるのはご存知でしょうか?

おせち料理やお雑煮をいただくときに使うお箸のことを「祝い箸」と言います。長さは24cm。これは昔の単位で八寸で、末広がりで縁起が良いとされています。中央が太い俵型をしているのは、家庭円満で一年中食物に不自由しない、という願いが込められているそうです。また、両端が細くなっているのは、片方を神様が使い、もう片方を人が使い、神と人が一緒にに祝うという意味があるからです。その為、取り分けの際に、お箸をひっくり返して使うのは、神様側を使うことになるのでタブーなのです。お箸をひっくり返して、丁寧に取り分けたつもりなのに、何故かダメだと怒られた記憶のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そして、この祝い箸に使われるのは「柳」です。神様と一緒に食事をする大事な箸が、お祝いの席で折れたりするのは縁起が悪い為、水分を多く含み、しなやかで折れにくい柳が用いられました。また、柳の木は立春の後、春一番に芽吹く為におめでたい木とされていることから、一年の初めにはもってこいの木材だったんですね。

祝い箸は、柳で作られることから「柳箸」とも、中央が太い俵型で五穀豊穣を願ったな事から「俵箸」とも、子孫繁栄を願って「太箸」とも呼ばれます。

外出がままならない2021年の幕開けですが、たくさんの願いが込められたお箸やお節料理をはじめ、日常に潜んでいる先人たちの知恵や願いに思いを馳せるのも楽しいのではないでしょうか。