明けましておめでとうございます。
本年もBRUNCHをよろしくお願いいたします。
さて、新年初の木と学ぶはお正月のおせち料理に欠かせない脇役、あしらいについて取り上げます。
<お正月の葉ものたち>
古くから縁起担ぎが好きな日本人、そんな中でもその年の繁栄を願って作られるおせち料理には色んな意味が込められています。
まめに暮らすという意味の「黒豆」や縁起の良い紅白の「なます」などは有名ですが、今回は脇を固める葉っぱたちにスポットを当ててみます。
・南天(なんてん)
メギ科ナンテン属の常緑低木でのど飴としても有名ですね。
「難を転ずる」というところから縁起の良い木とされ、江戸時代には火災を避けられるとして玄関先に植えられたそうです。
また初冬にかけて付く赤い実には魔よけの効果もあるとして慶事に用いられました。
おせちのみならず、様々な縁起の良い場面で目にしますね。
・裏白(うらじろ)
シダ植物門ウラジロ科に属するシダで、葉の裏が白いことから「裏表のない正直さ」から、おせちに用いられることが多いようです。
また諸説あり「白髪になるまで長生きする」といった意味や、葉が枝垂れるためシダる→歯垂る(しだる)→齢垂るとかけて長寿の願掛けの意味もあるようです。
・楪(ゆずりは)
ユズリハ科ユズリハ属の常緑高木で、春に若葉が出たあと前年の葉がそれに譲るように落葉することから、子孫繁栄の象徴として縁起の良い植物として重宝されました。
同じ理由から家紋などにも用いられていたそうです。
・松(まつ)
お正月と言えばの門松にも使われる松は、真冬でも青々とした葉を茂らせる長寿と健康のシンボルであり、神の依り代であるため縁起が良いとされています。
「まつ」と呼ぶのは神をまつ、祀るからきているという説もあるようです。
代表的なものを挙げましたが、この他にも菊の葉や竹、葉蘭などお正月のおせち料理だけでもこれだけ様々な植物がちりばめられています。
1月7日には人日の節句で七草粥を召し上がる機会などあるかと思いますので、いろんなゲン担ぎや由来についてちょっと調べてみると思わぬ発見があって面白いかもしれませんね。