こんにちは。
無垢材家具のBRUNCHです。
3月に入り、植物たちの芽吹きが見られるようになってきました。チューリップもぐんぐんと背を伸ばし、綺麗に咲かせる準備をしている姿をみなさまも街中で見かけることも多くなったのではないでしょうか。
気候は暖かい日、肌寒い日、強風の日と、春になるための準備を急いでいるように感じます。季節の変わり目、乾燥している日も続いているので体調を崩されないようご注意下さい。
BRUNCHがある関東地方は春一番は過ぎましたが、まだ風を感じる日々です。そんな風に運ばれて最近は沈丁花(ジンチョウゲ)の優しい香りが運ばれてきました。
沈丁花はジンチョウゲ科の常緑低木で、樹高は1m~1.5mほど。枝が良く分岐するので剪定をしなくても丸くこんもりとした樹形を保ちます。春先に小さな花が毬のようになって枝先に咲きます。
香り高い花を咲かせる春の代表的な樹木で、春の沈丁花、夏の梔子、秋の金木犀を合わせて三大香木と称されます。その中でも沈丁花は一番遠くにまで香りが届くといわれ、その香りには100種類以上の成分が含まれているそうです。
【シロバナジンチョウゲ(白花沈丁花)】
原産は中国と言われており、室町時代にはすでに栽培されていたという記述があります。その頃から香りを楽しまれていたようです。
沈丁花の品種は、白色に赤みを帯びた小花が固まって咲く種類が最も多いですが、白く花が咲くシロバナジンチョウゲ(白花沈丁花)や、葉の縁取りが黄色く縁取られている(斑入り)のフクリンジンチョウゲ(覆輪沈丁花)、花の外側が淡紅色になっているのが特徴なウスイロジンチョウゲなどもあります。
【フクリンジンチョウゲ(覆輪沈丁花)】
【ウスイロジンチョウゲ】
香りのよい花を咲かせる沈丁花ですが、赤い実や根、樹液に至るまで毒性があります。その毒により身体的な害は沈丁花の部位によって違いがでますが、樹皮や樹液に触れると、皮膚炎や水疱ができてしまう可能性があります。
また沈丁花の実は誤って食べてしまうと下痢や嘔吐、最悪の場合は心臓障害を起こす可能性があるほど。
剪定などお手入れをする際は手袋が必須となります。また子供やペットが間違えて沈丁花に触れたり、樹皮や樹液、花などを体内にいれないよう注意が必要です。
沈丁花は一年中緑の葉をつける常緑樹であるため、観葉植物としてや、花をつけた時期には、いくつか摘んでおき、モイストポプリとして楽しむことができます。さわやかな甘い香りで春の訪れを知らせてくれ、葉が枯れず花も愛らしいので、庭の一角にスペースがある方は、ぜひ沈丁花を育ててみてはいかがでしょうか。
それでは今週はこの辺で。
次回の木と学ぶもお楽しみに!