先日、こんな素敵なキッチンボードが入荷しました。
BRUNCHは無垢材家具を主に取り扱っているインテリアショップですが、こういった収納家具においては、「部分的に」無垢材を使用しているものも多いです。
【無垢材の前板】
こちらはデザインの決め手にもなっている引き出しの前板の部分です。
前板すべてに無垢材を贅沢に使用しています。
無垢材とは、丸太から切り出した混じりけのない木材を製材した物です。
無垢材の存在感は唯一無二。
お部屋に無垢材家具があるだけで、高級感がぐっと増します。
表面のスリットや、手をかける部分。
このようなデザインは無垢材を削って作りだして作りますます。
特に引き出しや扉の手掛けは頻繁に手がふれるところです。
だからこそ、こだわりたい部分ですよね。
無垢材を使用している限り、湿度の影響を受け「反り」や「割れ」が起こる可能性があり、使用しているうちに傷などもつきますが、それも含めて無垢材の味わい深いところだと感じます。
製材されてからもずっと呼吸をしつづけている証拠です。
また、経年による色の変化も楽しむことができ、長く使用することが楽しくなりそうです。
【本体・天板に使用されている突板】
収納家具によく使用される材料に「突板」というものもあります。
昔から北欧の収納家具などにも使用されてきた歴史ある材料です。
突板とは、天然木を0.2~0.6mmほどの薄さにスライスしたもの。
大工さんがカンナをかけるときにできる薄いもの、というと分かりやすいかもしれませんね。
薄い素材を丈夫な地板に張り合わせて作りますので、突板の家具は無垢材家具のような「木の断面」を見ることはできません。
※↓無垢材家具の断面
しかし、無垢材と同様に経年による色の変化や質感を楽しむことができます。
さきほど少しふれた反り・割れ等も突板の場合おこりにくく、「形が変わって引き出しや扉が開きづらくなる」といったトラブルが少ないのがメリットです。
そういった理由から、収納家具には突板が使用されることが多いのです。
【目立ちにくい部分には・・・】
写真で炊飯機などが置かれているところの奥の部分。
こちらにはプリント化粧合板というものを使用しています。
無垢材や突板と比べると圧倒的に価格が安いので、全体のコストを抑えることができます。
当たり前なのですが質感は無垢材・突板よりも劣ります。
しかし最近は木の凸凹を感じられるような、リアルな質感のものも出来てきました。
このように「適した材料」を「適した場所」に使用している家具を見ると、
「上質なものを出来るだけ手ごろな価格で使ってもらいたい」
という職人の努力と工夫が垣間見れるような気がして、心がほっこり温かくなるわけです。