「死ぬまでに見たい 世界の気になる樹木」
の中に、ハワイの“コートハウスのバニヤンツリー”
というのを見つけました。
気になったので、今回は“バニヤンツリー”について調べることにしました。
ベルガルボイジュという菩提樹の仲間。
大きく横に広がった枝から気根という長い根を垂らすのが特徴。
この気根の影が丁度良く、人々の憩いの場となり、
涼み場所となっているそうです。
とてもリラックスできそうですよね。
そして、この木根が地面に到達すると新しい幹になり木の成長と手助けするそうです。
これを繰り返しどんどん大きくなると、とても一本の木だとは思えないほどの大きさになり、100メートル四方に伸びている木もあるそうで。
生命力旺盛な木で、長寿や豊饒の象徴。
じつに見てみたい。
リラックスとともに生命の力も分けてもらえそうですね。
ただ少し怖いのは「絞め殺し植物」とも言われており、周りに他の樹木があると絡みついて枯らしてしまうらしいんです。
栄養分を吸い取るとかではなく、生長を支える土台として利用しているだけ。
だけど、相手を枯らしてしまいます。ちょっと怖いような切ないような話ですね。
いろいろ調べてみると古くから慕われている樹で、集会の場所になっていたり、ある神話では「望みを叶える木」と言われていたり。
寺院の周囲に植えられる事も。
カンボジアの遺跡が気根に飲み込まれているのですが、これも寺院の近くに植えられたからなのでしょうかね。
そして私たちの生活にとても密着した要素のある樹木でもあるのです!
材は堅く家具や建材として利用したり、樹皮の繊維は紙やロープに使用されたり、果実はそのまま食べれたりドライフルーツにして食し、さらには樹液からはガムが作られるそうです。
これだけでも十分活用していると思ったんですが、葉や芽すらも救荒植物として使われてるんです。
「あますとこなく」といった言葉がぴったりです。
医療用として用いられるのに、樹皮と葉の芽は止血、赤い果実は皮膚や粘膜の炎症止めや痛み止めなどに。
乳液状の樹液は、痛みや打撲傷用の外用薬および歯の鎮痛剤として用いられました。
近年では糖尿病の治療薬となる可能性のあるロイコシアニドが発見されているなど、バニヤンの薬用としての可能性はまだまだ未知数というのです!
はじめは“癒されそう”という軽い気持ちで調べたバニヤンツリー。
樹木がここまで使用されていて、何と言っても医療に活用されているのに感動致しました。
樹の持っている力というのは計り知れないものなんだと改めて思いました。
きっとまだまだ私たちの知らないうちに助けてくれる力をもった樹をいうのはいっぱいなるのでしょう。
これからも一緒に勉強していけたら嬉しいです。
ではまた次回。