こんにちは。
毎日とても暑い日が続いていますが、皆様体調は崩されてはいませんでしょうか。
熱中症となると有効な「薬」のようなものはなかなか無いとは思いますが、古くから人間の身近にあり、ともに生きてきた木には、様々な薬効成分を持つ、「薬になる木」というものが存在します。
今回の木と学ぶブログでは、そんな「薬になる木」をご紹介したいと思います。
1.イチョウ
薬効:糖尿病、痴呆・ボケ、老化防止、アレルギー、動脈硬化、更年期障害、夜尿症、せき・たん
銀杏には、デンプン、タンパク質、脂肪、ヒスチジン他が含有されており、イチョウ葉の主成分は、フラボノイド、ギンクゴリド、ビロバノイドで、フラボノイドからは高血圧症治療薬が作られています。
銀杏は様々な薬効成分が含まれていますが、微量の青酸化合物を含んでいますので、過量を用いると中毒症状を起こす場合がありますので、実は少し注意が必要です。
2.キハダ
薬効:下痢、打撲傷(うちみ)、健胃
キハダの主成分は、イソキノリンアルカロイド(ベルベリンを含む)、セスキテルペンラクトン、ステロールを含み、アルカロイドの作用により抗菌、抗生作用を有します。
あまり多くはありませんが、実は家具にも使われている木で、薬効成分も持つという、かなりオールラウンダーな木です。
3.サンショウ
薬効:消化不良、腹痛、小便不利、水虫、虫さされ
有効成分は、ジペンテン、シトロネラールなどの芳香。およびサンショオール、サンショアミドの辛味。
サンショオール、サンショアミドの辛味成分は、大脳を刺激して内臓の働きを活性化させる。
独特の風味と辛味が特徴的な香辛料の一種ですが、薬効成分として主に内臓の働きを助ける効果があるようです。
4.トチュウ
薬効:滋養強壮、強精、動脈硬化、ノイローゼ(神経症)、関節炎、心臓病、ボケ・痴呆症、老化防止、ダイエット
有効成分は、樹皮を剥いだ時に納豆のように糸をひくところにあり、その主成分はグルタペルカというゴム質、ビタミンC、有機酸などを含有しています。
毒性がありませんので長期間にわたる服用が可能で、そのような使用が望ましい病気への対策として重宝されています。
5.ナンテン
薬効:滋養強壮、せき・たん、ぜんそく(気管支ぜんそく)、百日ぜき、黄疸、頭痛、リューマチ、虫さされ、視力低下
有効成分には、果実のアルカロイドのドメスチンがあります。
実、葉、茎、根と全ての部分にそれぞれ有効な薬効成分があり、全ての部分が様々な薬としての用途に使われる木です。
特に咳止めの効果が高く、昔から重宝されてきました。
以上、主な「薬になる木」をご紹介致しました。
本当はまだまだ沢山薬になる木は存在し、植物という大きなくくりで見て、「薬になる草」も含めると非常に沢山あります。
木は家だったり、家具だったり、道具だったり、そして薬としてだったりと、如何に古くから人間に寄り添ってきた存在だったかが分かる気がします。
そんな「木」という存在を、これからもっと大切にしていかなければと、ふとそんな気持ちになりました。
皆さんも、自分がはたして今現在、どれだけ「木」というものの恩恵にあずかった生活をしているかを、たまに思い返してみると良いかもしれませんね。
それでは、今回はこんなところで。