意外な木の使い道

皆様、こんにちは。
BRUNCHです。

今回の木と学ぶのテーマは「意外な木の使い道」。
木製家具の様な、あきらかに木材を使っているもの以外の場所でも、木材は活躍をしていることがあります。

まずは、BRUNCHスタッフの周知率はほぼ100%のはずのブラックウォールナット材の使い道。

ウォールナットの木材は、その性能の良さから様々な分野で使用されていますが、その性能を分かりやすく伝える使用方法が、銃のライフルなどの肩に当てる部分・銃床への利用です。


Photo by CrucifiedChrist – Garand

ウォールナットは非常に硬く、衝撃にも強く、木材の中では狂いも少ない種であるため、形状の安定性と耐久力が求められる銃床にはぴったりの素材だったのです。

同様にBRUNCHでよく取り扱っている家具の中でその硬さから重宝されているのがハードメープル材。

ボウリング場のレーンに使われている場合があります。
銃床同様、最近はプラスチック系の素材に置き換わっている事も多いようですが、伝統を大事にしているボウリング場では今でも使用されています。
必ずしもレーンの木材全てがメープルという訳でも無いようで、ボールが床に落ちる付近やピン付近などの強い衝撃を受ける箇所に重点的に用い、それ以外の箇所にはパインなどの柔らかい木も使用しているそうです。


Photo Bowlingbahn

しかし、ハードメープルほどの硬さを持った木材でも、激しくボウリングの玉を落とされるとさすがにへこんでしまいます。
そのため、年に数回レーンのメンテナンスを行い、へこみや傷などは削り取ってしまうそうです。その点は家具と同じ利用方法ですね。

BRUNCHではあまり取り扱っていない樹種ではヒノキが蓄電池のセパレーターとして工業製品にも利用されたことがありました
蓄電池のセパレーターについて詳しくお話をする知識は持ち合わせていないので、ごく簡単にご紹介すると、蓄電池の電気を貯めている板と板の間に噛ませる事で、電池がショートしてしまう事を防ぐものです。

他に、ひっそりと工業製品に使用されている木ではリグナムバイタという聞きなれない木材があります。
リグナムバイタは世界で最も重い木の一つで、緑がかった色味をしています。
取り扱う場合には金属用の切削器具を使うと言われるほどの硬さともう一つの特長により、船のスクリューのベアリングとして使われることがあります。
そのもう一つの特長とは100度以上の高温になると木から樹脂が染み出してくるというもの。
ベアリングが抵抗により発熱し、よりスムーズに回転する必要があるタイミングになると染み出る樹脂により、潤滑な動きをするようになるという事で、ベアリングにはぴったりな素材です。
ただ、リグナムバイタは成長が非常に遅い木で、供給量も少なくなってきているようなので、気軽に扱える素材という訳でもなさそうです。
一度リグナムバイタのダイニングテーブルなども作ってみたいですが、かなり難しそうですね。

今回はここまでとさせて頂きます。
また、何か面白い利用方法がされている木材を見つけましたら、ぜひお話させて頂きたいです。