花粉症とスギの木

みなさん、こんにちは。
目黒通り、千葉、横浜で無垢材家具を扱うインテリアショップBRUNCHです。

暦の上では立春が過ぎ、2月も後半に差しかかりました。

まだまだ寒い日が続いていますが、だいぶん日も長くなり少しずつ春の足音が聞こえるようになってきましたね。

春目前になると気になるのが…そう、花粉です。

 

出典 https://ww1.fukuoka-edu.ac.jp/~fukuhara/keitai/sugi.html

 

早いところでは2月上旬から花粉シーズンへ突入しており、これから3月にかけてピークを迎えます。
今年の花粉飛散量は、一部の地域では少ないとも予想されていますが…どうなるのでしょうか。

花粉症患者さんの約7割は、スギ花粉が原因と言われています。

スギは国土の約12%を占めるほど生息しており、その量の多さからか年々発症する人が増えています。

花粉症の人にとってスギは「厄介な存在」と思われがちですが、ご存知の通り、主に建築用材として古くから日本人の生活を支えてきた大切な樹木です。

そもそも「スギ」とはどんな木なのか?

改めて調べてみたいと思います 。

 

出典 http://neeeed.com/kafunsyow/gennin/genninn-03.html

 

スギ(杉)は、スギ科スギ属の常緑針葉樹。
日本の固有種で、日本一樹高が高く、日本一長寿の木です。

前述の通り、国土の約1割を占める日本特産の代表的な樹種として、本州の北部から九州の屋久島まで自生し、人工植栽としては北海道南部にも分布しています。

また、多くの地域品種もあり、天竜杉、屋久杉、立山杉、吉野杉、北山杉、秋田杉、山武杉などが知られています。

なかでも屋久杉の代表格として有名な「縄文杉」は、幹周がなんと約16m、樹高はおよそ30mに及ぶ日本最大級のスギです。

 

出典 http://www2u.biglobe.ne.jp/~hakuzou/yakushima.htm

 

その樹齢は推定7200年とも言われているそう…!

様々な説があり、いまなお確かなことはわかっていませんが、もしもこれが本当なら「世界一長寿の木」になるとか。

そんな話を聞いたら本物を見に行きたくなりますね!
もはや花粉症なんてどうでもよくなってきます(笑)。

 

出典 http://www.yakushima-info.com/yakushima/yakusugi/jomonsugi/jomonsugi.html

 

さてさて、話を戻します。

スギは縄文・弥生時代には既に広く分布しており、加工のしやすさからか盛んに利用されていたようです。

また、室町時代には「植林」が始まったと言われています。
神社や仏閣を建立する際の構造材として、周辺に植林を行いながら用材の確保を図ってきたそう。

そして近代。
第2次世界大戦によって荒廃した森林や、高度成長期における戦後復興の為の木材伐採で何もなくなってしまった山には、育成が早くて楽なスギやヒノキなどの針葉樹が大量に植林されました。(それが現在の花粉症の原因とも言われています…)

 

出典 http://www.city.nichinan.lg.jp/main/government/treaty-list/taxation/special/tokusanhin/obisugi/1223/

 

スギは、静かで落ち着いた印象の木目、軽くて柔らかいため加工がしやすいといった針葉樹ならではの長所と、優れた調湿機能や香り、抗菌作用などを持ち合わせています。

それらを活かし、建築用材としてだけでなく、日本酒の樽や桶、箸、また土木や船舶、家具…などの身近な存在として、現在に至るまで日本人の暮らしに関わり続けてきました。

 

出典 http://woodsato.exblog.jp/12323515/

 

木目は写真の通り鮮明で通直です。

そして辺心材の境界ははっきりとしていて、辺材は白っぽい色味、心材は淡い紅色~赤褐色、時に黒褐色を帯びています。

この木目を見ただけで、なんとも懐かしいというか、とても日本らしいと感じるのは、古の時代から日本文化を支えてきてくれた所以でしょうか。

そんなスギ材を使用したダイニングテーブルが、最近BRUNCHにも入荷しました。

 

 

ところどころに節が入った耳付きのテーブルは自然の雄大さを感じさせます。
また心地よい芳香も放ち、一気にダイニングが癒しの空間に。

スギの木には日本人の心に響く魅力を備えています。

花粉症の方には辛い季節ですが…ぜひその魅力に触れてみてくださいね。

 

では、今回はこの辺で。
次回をお楽しみに。